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1年の空白期間があるエンジニアの就活記録 - 終章 -

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就活記録3はこちら

teeeeeeemo.hatenablog.com

転職活動終了のご報告

11/7あたりから行ってきた転職活動。

毎日のように何社もまわっていたおかげで、先週中にいくつか内定・内々定を頂戴していた。

内容と条件を吟味した上で、僕はとある企業へ内定承諾の連絡を差し上げた。

入社日は12月の頭になる。

つまり、僕がニートでいられるのは今月までというわけだ。

何度も書いてきたが、凄まじいスピード感だ。

転職ってこんなにもすんなりと決まるのか。

あまりのスピード感に来月から働き始める実感はまだ湧いてきておらず、一年もニートをしてきた僕にとって、労働なんてものはなにか別世界の話のようにさえ感じる。

意識が、なかなか現実に追いついてこない。

労働怖い。僕はまだそんな感じのままだ。

何度も書いているように、僕は前職を鬱で退職した。

今はただ同じ轍を踏み抜かないことを祈るばかりだ。

転職を振り返って。

僕は実質一週のうちに内定を勝ち取り転職活動を終えたわけだが、かといってそれは僕が特別転職活動をうまくやれたというわけではない。

社会的な要因として今がたまたま売り手市場であったり、前職の関係でお声掛けを頂いた企業もあったり、前職で経験した業務の市場価値が自分が想像していたより高く評価されたり。本当に偶然や人の温情が重なってこのようにうまくいっただけなように思う。

"うまく"やる事について、新卒の時と今で比べると

実際僕はこの転職活動中、面接や自己紹介は全然うまくできなかったよ。

新卒の時は就職活動ノウハウみたいな記事を読んだり面接対策をするのはとても良い事だと誤認していたから、見栄えの良い嘘をつく事になんの抵抗もなかった。自分は責任感があって、リーダー気質で、入社したら御社のために一生懸命頑張れるんだって、面接官だけではなく最早自分自身にそう言い聞かせていたような気がする。

今思えば、面接対策って何だったんだろうね。こう答えれば印象がいいとか、馬鹿みたいだ。自分をそんなテンプレートに当てはめたところで、入社後そのギャップに企業も本人も苦しむだけだろうに。

良い言葉を沢山使ってポジティブに自分自身を売り込むというのはまあ、営業的なテクニックの一つではあると思うけれど、就活という場においては契約さえ取れれば良いという話でもないわけで。契約したからって幸福になれるという確約はないし、企業が自分をどのように扱うのか、自分が企業に対しどう接していくのか、ちゃんとお互い嘘をつかずに擦り合わせていく方が随分とまともな世界であるように思う。

そういった意味ではやはり、新卒当時の方が面接や自己紹介を"うまく"は出来ていたと思う。もう僕はおじさんになってきていて、全部を全部"うまく"やる事に執着はしなくなってきているのだ。これは退化なのか進化なのか、かなりあやふやなことだ。

今回の転職活動において、特に社長や現場の偉い人と面談や会食をする上で「早く御社に貢献できるよう頑張ります」というようなことをなかなか言えなかったのが記憶と心に残っている。

最高に円満な形で前職を退職したわけではない、という後ろめたさが常に僕のどこかに存在していて、同じ事をもう一度やってしまうのではないかという疑念はきっと採用担当の方以上に僕自身が強く感じていた。

そして、自分の仕事に対する自信や社畜根性のようなものはニート期間である一年の間にとっくに風化してしまっていた。

だからこそ多分僕は、貢献や努力、頑張る、邁進というような前向きな単語を使うのが怖くなってしまっている。

その結果として、

「お互いにとって利益のある話になればいいと思います。」

と謎の上から目線で話を結論させることが今の僕の精一杯であった。笑える。

これから就活しようとしている人や転職を考えている人に向けて何か言えることがあるとすれば、まだ次の職場で働き始めてないからこれが正しいことだと断言はできないけれど、あんまり自分を粉飾する必要はないんじゃないかな。

"うまくやる"ことと"うまくいく"ことは必ずしも繋がりがあるものではないように思うよ。

何がどうなるかわかんないけどね、本当。

ニート期間で得たものはあったの?という問い

転職活動をしていたこともあって、最近よく聞かれるんだけど「ニート期間で何を得たの?」という話。

その話をするときに僕は大抵「自分探しの旅」の話をする。

よく、大学生は自分探しの旅とかいってガンジス川やアマゾン河に行くじゃない。

彼らがガンジスの底に自分を見つけられたのならばそれはとても良いことで、すごく羨ましいことだ。

自分はどこにいるんだろう、本当は何をしたいんだろう。青臭いと揶揄されがちな話だけれども、とても共感するよ。そういうことって、知りたいよね。

僕にとってのニート期間は、その自分探しの旅に似たようなものだったと思う。

そして僕の場合は、やはり自分は自分の部屋にいたと言える。

自分の部屋でぐうたらしている自分こそが自分なのだと、ニート半年目くらいに感じたよ。

半年の間に、階段を踏み外して足の骨を折ったり、知り合いの会社の手伝いとしてスカーフを売る接客業をしてみたり、大島まで釣りをしに行ったのにウツボしか釣れなかったり、千葉に引っ越してみたり、いろんなことがあった。

それぞれが楽しく素敵な思い出だけれども、やっぱり僕は家に居るのが一番好きだ。

引きこもり気質で俯きがちなコミュニケーションの奴隷、それこそが自分なんだと、僕は自宅でつまらないアニメをみているときに見つけた。

余談

足の骨を折った時は通っていた心療内科の医者に「こいつ絶対自殺しようとしただろ」という視線を向けられて大変だった。普通に深夜にラーメンを食べにいって、道中の階段を踏み外しただけなんだけどね。なんかわかんないけどすげー心配されて薬の量増えた。フツーにただの運動不足です。

そしてこれも余談なんだけど、スカーフを売るのも楽しかった。僕は元々ゲイっぽいというか、ストレートなのか非常に怪しい見た目をしていることもあって、おばさま方と思った以上に仲良くなれた。

一応宣伝というか今も手伝ってはいるのでURLだけでも貼っておこう。

vivianazoe.com

上記のブランドで販売員として一時期手伝いをしていたんだけれど、少ない日数しか手伝っていないのに何故かファンというか「今日はあの男の子いないの」というような感じで固定客がついた。目黒でやったり吉祥寺でやったりしたんだけど、目黒のお客さんが吉祥寺までわざわざ来てくれるようなこともあったらしい。

働きながら勉強して、スカーフとかストールを何通りかの方法で巻けるようになったよ。男でスカーフの正しい折り方を知っている人はなかなかいないんじゃないか。すごいだろ。

話が逸れたがコミュニケーションに不安を抱えていた僕にとって、自分の接客でお客さんがついてくれたのはとても嬉しいことだった。エンジニアはあまりBtoCで言うCと直接関わることがないから、接客業を少しでも体験できたのは貴重な経験だ。

この経験ができたのも大学の時の知り合いのツテで、人と人とのつながりというものは掛け替えのないものをもたらしてくれるものだと改めて実感した。

今の気持ちまとめ

うわああああああ働きたくないいいいいいいいい

でも働かないといけないこともわかってるううううう

頑張るとか言えないけどそれなりにやっていこう、自分のやりたいこともそれなりにやっていこう

そしてお世話になった人たちどうもありがとうこれからもどうぞよろしくねこんな私だけど笑って許してね

という感じ。