ここはクソみたいなインターネッツですね

逆にクソじゃないインターネッツってどこ

諸君、我々は売り手市場に乗じて労働環境の改善を推し進めるべきなのだ。フォースと共に

今日本は空前絶後の売り手市場らしい。そんなことは知っている、自分には関係ない、という人もちょっと待って欲しい。確かに売り手市場というと、転職や就職をする人にのみ関係のあることのように感じてしまいがちだが、実は既に日々労働に勤しんでいるあなた方や僕にとっても、もしかすると転職や就職をしようという人以上に貴重なチャンスが訪れているのかもしれないのだ。

いつでも転職できるという最強の武器

今の労働環境に少しの不満も無い人間なんていない。もしいるとすれば、ブラックな社訓を魂に刻み込まれ最早人間に戻ることも出来なくなってしまった被害者(ゾンビ)か、成長の意志を捨て人の足を引っ張ることに楽しみを見出した無意識の加害者(ゾンビ)くらいだろう。いやこの話もまた長くなるから今はゾンビの話はしない、これからの人間の話をしよう。

我々はゾンビではなく、誇り高き人間である。誇り高き人間は、より良い環境でより生産性の高い仕事をしたい。より短い時間でより高い価値を創造したい。つまり誇り高き人間は、なるべく働きたくない。なるべく働きたくない人間は、誇り高い。

悲しいかな、誇り高き人間はその利発さ故、安定というものの価値もまたしっかりと理解できてしまう。安定というのは人間にとって劇薬のようなもので、それさえあれば多少不満足な労働環境においてもそれなりの納得感を持って働けるようになってしまう。安定という毒に目が眩み、愚かにも不満足な現状をそれなりの現状と錯覚し、またそれにしがみ付いてしまう同族がいるということだ。あるいは僕も、その一人であるかもしれない。

しかし誇り高き人間達よ、立ち還れ。

我々にとって、今の売り手市場という状況はこの上ない追い風と言える。いつでも転職が出来る、という客観的事実は我々が持ち得る最強の矛だ。最強の矛であり、同時に最強の盾でもある。右手には最強の矛、左手には最強の盾。そうだ、遂に我々は決戦に向かう用意を終えたのだ。この事実がある内に、多少強引にでも労働環境の改善を推し進めるのだ。

営業の同族よ、無根拠なノルマ水準を下げるよう交渉せよ。そして厚顔にもインセンティブの上乗せを要求するのだ。

エンジニアの同族よ、納期を気にせず心の健康が保てる現実的な工数を申告せよ。そして厚顔にもより高い水準の学習補助、福利厚生を求めるのだ。

ディレクターの同族よ、出来ないことは出来ないと明言せよ。自らの業務の専門性を社会に認知させ、インセンティブを獲得するのだ。

我々の下、我々の為、我々の向かう先に確かに正義の風は吹いている。 安定を求める愚かな同族もまた、今回ばかりは安心して行動せよ。アプローチに多少失敗し社内に居づらくなったとしても、次の職には困らない。そして何より、諸君らの行動の結果如何に関わらず、言いたいことが言えるポイズンな土壌、風潮は後に続く勇者にも引き継がれ物語はやがて伝説へと続くのだ。

諸君、売り手市場は決して他人事ではないのだ。我々一人一人の行動で社会はより生きやすい社会へと進化していく。そして今、諸君らには最強の武具が与えられた。行動を起こすならば今が最上、千載一遇の好機なのである。行動せよ、崇高な思いを胸に。集合せよ、我々の未来のために。諸君らの献身に期待する。以上。

追伸、僕は行けたら後から行く。