ここはクソみたいなインターネッツですね

逆にクソじゃないインターネッツってどこ

ニートが働き始めて、一週間が経ちました

ハーフハーテッド・アテンプト

内定を貰ったその日から、入社までの時間を大切に大切に使おうと思っていたのに、結局ダラダラとなにもしないまま入社日を迎えてしまった。「日はまた昇る」というヘミングウェイの本があるけれど、この僕の怠惰はどちらかといえば「夜をただ消費した」と言う方が相応しい。

昨日で丁度、ニートだった僕が働き始めてから一週間が経った。社内エンジニアとして、細々としたバグや要望を改善しながら少しずつサービスの全体像を把握しようとしている段階だ。プログラムの書き方や設計思想のギャップに驚いたりもしたけれど、今のところはそれほど困ることもなく仕事に励めている。

今日読んでいたプログラムの中に、attemptと名付けられた処理があった。tryではなく、attempt。僕はその命名にどこか共感を覚え、特に調べる意味もない箇所なのにじっくりと読み込んでしまった。attempt。失敗することを前提にしているかのような自信のなさ、散らばったスパゲッティのようなコードを無理矢理ひとまとめにしたその醜態こそが、今の僕にとてもよく似ているように思えた。

うまくいくかの自信はなくて、うまくいかせる根拠もなくて、それでもなんとなく動いてしまっている。プログラミングにおいてこれはとっても悪いことで、すぐにでも直すべきことなんだけれども、何か僕はその処理に人間くささを感じてしまって。なんとなくでニートが就職をするように、なんとなくで労働者が辞職をするように、明確な根拠や証明、保証なんてものがない状態でも人は日々を過ごし生活し暮らしていく。当然、コードにはそんなことは書いていないんだけれど、どこか今の僕の実体そのものが書いてあるような気がした。プログラムを見てこんな感情を持ったのは初めての経験だ。

夜をただ消費してしまった僕も、日を自分の意思でまた昇らせた人も、結局のところ同じ時間を経験していて、行動の美しさや理念の正しさは関係なしに、結果として同じ太陽が同じように同じ大きさで昇るのを見ることになる。本当にプログラムみたい。 僕もこのコードのように、たくさんの感情や思考がたくさんの場所に散らばってもう何が何やらわからない心を作ってしまったけれど、要望やバグを少しずつ改善していく今の業務のように、自分自身のすべてを整理していければいいな