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1年の空白期間があるエンジニアの就活記録3 & 働くということについて今思うこと

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就活記録の2はこちら

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いい感じで選考は進んでいる。

内々定のような約束(どれだけ信頼性があるのかは不明)を2,3社から頂いた。

どこにしようか、あるいは全く違った道を選ぼうかまだ決めあぐねているため正式な内定は待ってもらっている。

ふ、ニートが生意気なことだろう。でも僕は一回失敗した身だから、できれば同じ失敗は繰り返したくないと強く思っているのだ。

それはさておき、11/7から本格的に転職活動を始めたことを考えるとまだ1週間しか経っていない。

中途採用って、すごいスピード感だ。

新卒採用の時は一社の内定を取ることさえあんなに大変だったのに、1週間で働かせてくれるところが決まる。これはとてもすごいことだ。

空白期間があることも、私病で休職をしていたことも伝えた上で前職と同等以上の待遇で迎えてくれようとしている。これはとても不思議なことでもある。

転職活動を始めた今「働く」ということについて考える

時流というか歴史というか、終身雇用が主流という文化は既に薄れているんだなあと肌で感じる。転職をすることは公務員とかでない限り当たり前のことになったし、長く会社にいると市場価値が上がるというよくわからない迷信も廃れた。流動化ってやつだ。

例えばこれが人々が自由に職業を選択できて、個々人がやりたくないことをやらないで済む社会になっている証明だというならばそれはとても喜ばしい。

けれども実際は流動化によって不利益を被っている人もたくさんいるわけだから、手放しには喜べないよね。非正規雇用のクビ切りとかネットカフェ難民とか。

どうにかならないのかね、労働って。

労働といえば以前、みなし残業について記事を書いた。

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働いていた頃、帰宅途中の満員電車に揉まれながらシコシコ書いていたものだ。ニートになってから下書きを発掘して、自分で書いた文ながらあまりに熱量がこもっていたので書き途中のまま投稿したのを覚えている。

今読み返してもみなし残業という制度、あるいはそれを悪用する社会そのものに対して相当の悲しみというか恨みというかを感じていたことが伺える。やっぱりストレスが溜まっていたんだろう。もちろん甘えだったかもしれないけれど。

働き方、というのは本当に難しい問題だよね。

楽しければいいのかというとそんなこともなくて、企業である以上しっかりしないといけないところはある。 しかしあまりガツガツやりすぎて自分をないがしろにしてしまうと僕のようになってしまう。

人によってその尺度と言うか容量が違うのもまた難しさを加速させている原因の1つだと思う。

つまり、ホワイトカラーと呼ばれる仕事が増えたことによってそれが顕著になっているんだろうね。

ちょっと前電通の女の子が過労自殺をしてしまったけれども、ニートの僕としてはなんとも難しい事件だ。

きっと彼女は自分の仕事に誇りを持った真面目な人で、責任感がとても強かったんだろう。甘ったれな僕のように無責任に休職をしたり辞職をしたりすることができなかったんだろう。

優秀な人ほど苦労する、というのは何だかおかしな話ではあるように聞こえるけれども、現実はそんなことばかりだ。

想像してしまうことがある。もしかすると僕が会社を辞めたせいで、僕の仕事を引き継いだ人の中に彼女のように追い詰められた人がいたんじゃないかって。ゾッとする話だ。労働をするとかしないとかっていうことは、無意識に誰かを追い詰めてしまうことがあることなんだ。世阿弥じゃないけど、恋よ恋、みたいな話だね。労働は人を殺すこともあるんだ。

生きるように働く

僕は日本仕事百貨というサイトがとても好きで、在職中からずっとみていた。

そのサイトは仕事情報を載せているサイトで、紹介する仕事先をしっかりと取材しているところが気に入っている。どんな人が働いていて、どんな環境で働けて、どんな人に貢献できるのか。それらをとても美しくあたたかい文章で伝えていて、ただ読んでいるだけでも心が安らぐ。

日本仕事百貨のキャッチコピーに「生きるように働く」というようなものがあって、初めて見たとき僕は意味がよくわからなかった。

けれど、それこそ仕事で鬱になりかけていた時期に、ふと「死ぬように働く」という言葉が思い浮かんできた。

そのとき「生きるように働く」という言葉の本当の意味がスッと自分の中に入ってきた気がした。

「どうしても御社で働きたいのです」と日本仕事百貨にメールを送りながら、ポロポロと涙を流したことを覚えている。あのときも満員電車の中だったっけ。

求人もしていない会社に泣きながらそんなメールを送るなんて、今考えると日本仕事百貨の中の人は困っただろうなあ。すみません、辛かったんだと思います。

働く環境を改善すること

なんかこう、文句ばっかり言っているようになってしまうのは本意ではないので、一応僕もこういうことをして自分で改善しようとしていたよ、という話をしておきたい。

僕は前職で、みんなが働きやすいような環境を作ろうと「社内課題解決チーム」のようなものを率いて様々な施策を打った。どれもがうまくいったわけではないけれど、いくつか記憶に残っているものがある。

一つは、1on1制度。上司と一対一で話す機会を少なくとも隔週で設ける制度だ。

「上司と腹を割って話せる機会が、半期に一回の評価面談の場しかない」

という社員の不満を拾い上げて、上も上、エンジニア長を飛び越して本部長クラスに直談判して、事業部全体の制度としてこの制度を作った。

評価面談の場じゃあ変なことは言えないからなあ。僕自身その気持ちがよくわかるから、特に力を入れて作った制度だった。

1on1を行う際の約束として「その場で話したことは評価に加味してはいけない」というルールを設けた。

機械と機械が働いている訳じゃあないんだから、たまには本音で話そうよ。売り上げや利益と言った数字で相手を見るのではなくて、人と人として話してみようよ、というメッセージを込めたつもりだった。

僕は平和主義というか理想主義なのであんまりそういうことはなかったけれど、営業の人は結構ぶつかり合ったみたいで、良いんだか悪いんだか本人達はより結束が強まっていたように見えた。制度を作った身としてはぶつかり合ったって話を聞いたときはちょっとビックリしたけど。

そしてもう一つは、僕がエンジニアとそれ以外の人の架け橋になること。

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この記事の内容は実は社内のアウトプットの場で発表したスライドを記事にしたものなんだけれど、これはあんまりうまくいかなかった施策だ。

ストレスの相互理解による健康的な宇宙の創造、というちょっとおちゃらけたテーマにしてはみたんだけれども、

どうしてもこう、僕自身の不満とか辛さみたいなのを強く押し出してしまって、独りよがりの発表になってしまった。

やっぱり自分に必死になり過ぎていると、何もかもあんまりうまくいかないもんだよね。

当時はちょっとシャレが効いてる良い発表だと思っていたけれど、今見たらただの愚痴に見えるもんね。

よくないね。

おわりに

やはりこう、僕はまだ働くということについて完全に前向きになれた訳ではないけれど、過去の反省ができるようになってきた自覚はある。

一年ニートすると流石に自分のことを客観視できるようになるね。おすすめはしないけど。

こうして改めて過去を振り返ると、やっぱり僕は働き方とかワークライフバランスとか、ライフワークとか、そういう生き方と働き方をより優しいものにしていきたいっていう思いがずっとあったんだなあと感じる。

それを自分で実現できていないんだから今のところ結局ただの夢想家みたいなもんなんだけど、そう、なんかそういう世界になっていったらとても良いよね。そのためだったら努力もできそうな気がするんだよね。

なんつってね。